日本拳法は、故・澤山宗海宗家が昭和7年に日本で初めて防具着装による実戦の拳法を創始されたことにその歴史を発しています。 安全な防具を着装することにより、突き・蹴り・投げ・逆捕りのすべての実戦練習が可能となり、格闘技の神髄を追求すべく日本拳法が誕生しました。
日本拳法の防具は頑丈であり、被撃傷害を軽減することができます。 防具着装部分である面・胴を直接加撃することにより競技が行えるため、実践的な格闘技であるといえます。 その実用性は警察の逮捕術や自衛隊の徒手格闘の基礎となっていることからも分かります。
現在では全国の高等学校や大学でクラブ活動としても行われています。
日本拳法とは?
日本拳法解説DVD
澤山宗海(さわやまむねおみ)
1906/12/12~1977/09
主な著書…『大日本拳法教書』
『日本拳法教伝』
主な技について
拳技
突き=拳技の基本中の基本というべき搏技で、拳法の極意もこの中に蔵されている。
特色は直線の撃線を描くことにある。
素突:まっすぐに突き、撃当する寸前に本拳を作拳させる突き方
捻突:拳を旋回(ひねり)させて突く突き方
波動拳:波の形を応用した極めて強撃な日本拳法独自の突き方
横打=拳を横にして内側へ振り回して打つ打法
外打=手首を外側へ振打ちする打法で裏側(表拳)を当所とする
斜打=斜め内側に拳を打ち下ろす打法で裏拳・掌拳を当所とする
揚打=アッパーカットに相当し、下から打ち上げる打法
蹴技
突蹴=足で突くようにする蹴り方
揚蹴=下から蹴り揚げるようにする蹴り方
横蹴=横から回す蹴り方
膝蹴=相手に組みついた際などに使い、膝頭で蹴る蹴り方
踏蹴=倒れた相手などに用いる踏みつける蹴り方
組技
相手を投げ倒す投げ技や関節を極める関節技があります。
防禦技
以上の拳、蹴技に対しては、体のかわしと受手で防ぎます。かわしには反身、退身、側身、開身、沈身、潜身があり、受手には横受、上受、下受、掬受があり、これが様々に応用され、またかわしと受が一緒になって防技となります。